ソラハ王国
大陸南東に位置し、人口150万人を有する国。「獅子王」と呼ばれる王によって治められる小国である。
20年前の帝国との大戦以降、軍事強化や冒険者ギルド設立を推し進め、外的驚異に対しての法整備が急速に進められた。
ギルドの発展に伴い、多くの冒険者で賑わう一方で治安は悪化。玉石混交な冒険者が街を闊歩し、ギルドを介さない非合法な依頼なども横行。物々しく警備隊が出動する様子は日常茶飯事である。
国民の多くは大戦による心の傷が癒えておらず、「帝国」という言葉に過剰に反応する者も。それゆえに帝国出身の孤児が集まる「群青の孤児院」の存在は目障りな存在としてソラハの国民から疎まれている。
旧帝国領
かつて栄華を誇った帝国の跡地。帝国滅亡後も半ば野放しのこの土地は、帝国が行った「魔物召喚」によって多くの魔素が発生し未だ大地は穢れている。
また人が立ち入らないがゆえに山賊や海賊、邪教の拠点を生み出す結果となった。ギルドに舞い込む案件のほとんどが「旧帝国領への討伐依頼」が多いことからも危険なエリアであることが伺えるだろう。
更には大戦の生き残りと思われる魔物の報告例も増加しており、ソラハ国内に緊張が走っている。
デルギアヌ王国
大陸北東に位置する人口80万人を有する国。野心の塊とされる「狼王」と呼ばれる王によって治められる小国である。国力はソラハ王国に及ばないものの、国民は幼少から剣術や魔術などの英才教育が施され、武力に関してはソラハ王国に引けを取らないとされている。
国全体が貧しいため国民のおよそ7割が貧困層と貧富の差は年々増加の一途を辿っている。
また独裁者としての側面を保つ「狼王」は、その狡猾かつ残虐な性格から多くの国民に恐れられており、近年ではついに「奴隷制度」を導入。これにより長年耐え忍んでいた国民の怒りは爆発しクーデターが引き起こされたが、見せしめとしての大量殺戮を持ってこれを鎮圧した。
秘密裏に多くのレジスタンスが生まれ、活動中だがこれはまた別のお話。